【開業事例インタビュー】ビル清掃業から障がい者グループホームへ。7年で5棟展開、安定経営を実現した宮橋さんの軌跡

「とりあえずやっちゃおう」即断即決で始めたグループホーム事業

2018年7月、愛知県で1棟目の障がい者グループホームを開設した宮橋さん。当時はビル清掃業を営んでいましたが、村中理事からグループホーム事業の話を聞き、「これ良さそう」と即決。約7年が経過した現在では5棟を運営し、本業だった清掃業は休止してグループホーム事業に専念されています。

何も分からない状態からのスタート、重度利用者さんとの奮闘、そして経営の安定化――。宮橋さんの実体験には、これから開業を考える方への貴重なヒントが詰まっています。

開業のきっかけは「直感」と「信頼」

――グループホームを始めたきっかけを教えてください。

「村中さんに話を聞いて、『とりあえずやっちゃおうかな』っていう感じですぐ決めました。決断は本当に早かったですね。なんかこれ良さそうだなと思って」

障害福祉サービスには様々な種類がありますが、宮橋さんが最初に聞いたのがグループホームの話だったこともあり、特に他のサービスと比較することなく「まずはグループホームから」とスタートを切りました。

開業までの期間はどのくらい?

開業したいと思ってから約半年程度。最初は物件探しに少し時間がかかったものの、物件が見つかってからは研修受講と並行して進め、1年以内に開業を実現しました。

開業支援を活用した理由「スピード感と丁寧なサポート」

――開業支援を利用してみてどうでしたか?

「もう全てが役に立つというか、何も知らない状態だったので、1から教えてくれて本当に助かりました」

宮橋さんが特に評価されているのは以下の点です:

物件探しからリフォームまでワンストップ

物件を探してもらえるのが早いし、そのままリフォームもかけてもらえる。やりたいと思ってからスタートするまでが早いのが一番いいですね」

行政申請も含めた総合サポート

通常20〜30万円かかる福祉事業の行政申請、図面作成、消防協議なども開業支援費用に含まれており、「分からないことを聞けばすごく教えてくれる」と、知識ゼロからでも安心して進められる体制を評価されています。

いつでも相談できる安心感

「杉中さんとかも優しく教えてくれる。気軽に聞けるのがいいですね」

何も知らない状態からのスタート―最大の試練は1人目の利用者さん

――運営で苦労したことは?

「最初の頃、何も分かってないまま、とりあえず誰でも入れようと思って、すごく重度の方を受け入れたんです。トイレも自分で拭けない、お風呂も介助が必要な男性の方でした」

当時は夜勤にも入っていた宮橋さん。お尻を拭いたり、夜中に駆けつけたりと、初めての経験に戸惑いながらも約1年半にわたって献身的にケアを続けました。

――スタッフからは「もう出て行ってもらった方がいい」という声もあったそうですね。

「そうですね。でも可愛く思えちゃったんです。初めての経験だったこともあって。無理やりずっとうちで見ていて、調子が悪くなるまでは一緒にお祭りに連れて行ったりもしました」

その献身が信頼に変わった

この対応が相談支援専門員の間で評価され、「あんなに大変な人を見てくれるなんて」と、その後の利用者紹介につながっていったのです。

「どこも受け入れてくれない、入ってもすぐ追い出されちゃうような方でしたが、結構長いこといました。苦労したけど、その分勉強にもなりましたね」

スタッフ定着率の秘訣は「フラットな関係性」

開業から7年が経過した現在、宮橋さんの事業所では開業当初から続いているスタッフが複数名在籍。この業界では珍しい高い定着率を誇っています。

――スタッフが長く続く秘訣は?

上下関係というよりは友達に近い感じですかね。社長だからって偉そうにするのは嫌なので、フラットな関係でやってます。分からないことがあれば逆にサビ管さんに聞いたりもしますし」

コミュニケーションを大切に

「居酒屋もやってるので、たまにそこに呼んで一緒に飲んだりしています。全く会わないよりは、会って話した方がスタッフも続くのかなと思います」

飲みながらの相談も多いそうですが、「大した答えは出せてないんですけど」と笑いながらも、「相談できる場所があるっていうのがいい」と、居場所を作ることの大切さを語ります。

求人広告は一切使わず

驚くべきことに、宮橋さんは求人広告を一切使っていません。「知り合いから知り合いへ」の紹介だけでスタッフを確保しています。これも、既存スタッフとの良好な関係があってこそ実現できる強みです。

本業から転換を決断―「経営の安定」が最大のメリット

――3ヶ月前にビル清掃業を休止されたそうですね。

「はい。掃除の方のスタッフを今はグループホームに入れています」

なぜグループホームに専念することにしたのか?

「掃除屋だと忙しい時もあれば暇な時もあって。グループホームは利用者さんがいれば決まった額が入ってくるので、大体その中でどう組み立てていこうか分かりやすいんです。見通しがつきやすい」

清掃業では年末の大掃除シーズンは繁忙期になる一方、コロナ禍のように店舗が閉まると「どうやって売上を上げようか」と常に考える必要がありました。

経営の安定がもたらした変化

「スタッフとのコミュニケーションも取れるようになったし、利用者さんに対してもゆとりを持って接することができています。焦ってばかりいたけど、あまり焦ってもいいことないですからね」

数字に追われない経営

「掃除をやってたらそんな余裕はなかった。周りが見えるようになってきたというか、丁寧に対応できるようになって、それが定着率にも繋がったと思います」

現在では飲食業(居酒屋とバー)にも進出。グループホームで経営基盤を固めたことで、新しいチャレンジにも余裕を持って取り組めるようになりました。

想定外のトラブルもあったが、乗り越えられた

――想定外に大変だったことは?

「国保連の請求を間違えて、1ヶ月まるまる入ってこなかった時ですね。あれは焦りました。ギリギリで調整しないといけない時に限って間違えちゃうんですよね(笑)」

「あとは、利用者さんが朝方いなくなって、警察総出で探してもらったこともありました。近くのコンビニにいて見つかったので良かったですけど」

今後の展開―さらなる拡大を見据えて

――今後の目標は?

「グループホームはまだ増やしたいですね。大きいグループホーム(定員10〜20人規模)も気になってます。人がまとまりになるから楽かなと思いながら」

あとは相談支援事業所。これは一番やりたいですね。訪問看護も気になってます」

グループホームとの親和性が高いサービスへの展開を視野に入れ、さらなる成長を目指しています。

これから開業を考えている方へのメッセージ

――最後に、これから開業を考えている人にアドバイスをお願いします。

考えるぐらいならやっちゃいな、って言いたいです。

僕も分からないことだらけで、最初一瞬だけ『どうしよう』と思ったんですけど、やってから十分覚えていけるし、みんなサポートしてくれます。

覚えてからやろうっていう時間がもったいない気がします。とりあえずスタートしちゃって、そこから覚えても全然間に合う。

無駄に変に考えて引き延ばして、チャンスを逃さないようにした方がいいんじゃないかなと思います」

まとめ:7年間の実績が証明する「始めることの大切さ」

宮橋さんの事例から学べるポイント:

  • 即断即決の重要性 – 深く考えすぎずまず始めたことが成功の鍵
  • 開業支援の活用 – 物件探しからリフォーム、申請までワンストップのサポート
  • 困難を成長の糧に – 重度の利用者さんへの対応が信頼構築につながった
  • スタッフとの関係性 – フラットなコミュニケーションが高い定着率を実現
  • 経営の安定性 – 本業からの転換を可能にした収益の見通しの良さ
  • 段階的な拡大 – 7年で5棟、さらなる展開を視野に

「何も知らない状態から」始めて、7年で5棟を運営するまでに成長した宮橋さん。その成功の背景には、開業支援を活用した迅速なスタート、利用者さんとスタッフへの誠実な対応、そして「まずやってみる」という姿勢がありました。

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参加特典:

  • 物件同行サービス(講師が実際の物件探しに同行・1回無料)
  • 個別相談会(後日、講師に直接質問できる機会)
  • グループホーム訪問ビデオ(実際の運営の様子を収録した非公開映像)

開催スケジュール

  • 開催時間:14:00〜16:00(約2時間)
  • 会場:一般社団法人障がい者自立支援サポート事務所

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運営団体情報

項目 内容
名称 一般社団法人 障がい者自立支援サポート
設立 2016年12月1日
所在地 〒462-0854 愛知県名古屋市北区若葉通2-3 第3諏訪ビル
電話番号 052-911-5050
メールアドレス [email protected]
開業支援実績 280棟以上

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