【開業事例】未経験から始めた私のグループホーム運営体験記

はじめに – グループホーム開業への想い
「障害を持つ方々に、安心して暮らせる場所を提供したい」
そんな想いから、私はグループホーム運営という新たな挑戦を始めました。福祉業界での経験はゼロ、会社経営も初めて。それでも今では、地域に根ざした温かなグループホームを運営し、利用者の皆さんと充実した日々を過ごしています。
この記事では、私がどのようにしてグループホーム開業を実現し、運営を軌道に乗せたかをお話しします。同じような想いを持つ方の参考になれば幸いです。
開業への第一歩 – 情報収集と会社選び
グループホーム開業を決意した私が最初に行ったのは、徹底的な情報収集でした。愛知県庁に直接電話をかけ、複数の開業支援会社から資料請求し、説明会にも積極的に参加しました。
しかし、どの会社も「本当に信頼できるのか」という不安がありました。そんな中、決め手となったのが実際の運営施設の見学でした。
「実際に見せてください」とお願いしたところ、快く運営中のグループホームに案内してくれたのです。そこで見たのは、利用者さんの自然な笑顔とスタッフの温かな対応。「私もこんな場所を作りたい」と心から思えた瞬間でした。
開業準備期間 – 不安から安心へ
正直に言うと、開業準備期間は不安だらけでした。
- 会社設立って何から始めればいいの?
- 必要な手続きは何があるの?
- 何が分からないかも分からない状態
そんな私に対して、サポートチームは本当に親身になって対応してくれました。「まず会社を作るって何から始めたらいいんですか?」という基本的な質問から、一つ一つ丁寧に教えてくれ、必要に応じて専門家も紹介してくれました。
他社との最大の違いは、実際に運営している事業者だからこその現場目線のアドバイスでした。机上の理論ではなく、「運営していて実際にこんな問題がありました」「こう対処しました」という生の情報が得られたのが何よりも心強かったです。
地域との関係づくり
開設前に最も心配だったのが、近隣住民の反応でした。全国的にはグループホーム開設に反対する声もあると聞いていたからです。
そこで開設前に、近隣のお宅すべてにご挨拶に伺いました。「こういう施設ができます」「何か困ったことがあればいつでもご連絡ください」と連絡先もお渡ししました。
結果は予想以上に良好で、「頑張ってね」「困ったことがあったら言って」と温かい言葉をかけてくださる方ばかり。現在は町内会にも加入し、地域の一員として活動させていただいています。開設から1年以上経ちますが、近隣からのクレームは一度もありません。
運営1年後の実感 – やりがいと成長
運営を始めて1年、毎日が学びの連続ですが、何よりも利用者さんの成長と笑顔にやりがいを感じています。
最初は緊張していた利用者さんが、だんだんリラックスして過ごしている姿や、スタッフと楽しそうに会話している様子を見ると、「この仕事を選んで良かった」と心から思います。
利用者さんそれぞれに課題や目標があり、それに向かって少しずつ前進する姿を見守ることの尊さ。大変なこともありますが、それ以上に大きなやりがいがあります。
利用者さんの背景と受け入れ
現在の利用者さんの背景は多様です:
- 児童相談所や養護施設からの方(約2割)
- 他のグループホームからの転入(約2〜3割)
- 精神病院からの退院(約2〜3割)
- ご自宅から来られた方(約1割)
精神障害や発達障害のある方が中心で、18歳で施設を出なければならない方からの相談も多くいただいています。
運営の工夫と課題
運営で最も大切にしているのは、一人ひとりの特性を理解することです。診断名や障害の種別は参考になりますが、結局はその方がどういう人なのかを知ることが一番重要だと感じています。
新しい方が入居される際は、既存の利用者さんも「どんな人が来るんだろう」とそわそわします。体験入居なども活用しながら、全体のバランスを考えた受け入れを心がけています。
最後に – 同じ想いを持つ方へ
グループホーム運営は決して楽な仕事ではありません。でも、確実に社会貢献できる、やりがいのある仕事です。
未経験からのスタートでも、適切なサポートがあれば必ず実現できます。地域の皆さんの理解も、誠実に向き合えば得られるものです。
同じような想いを持つ方がいらっしゃいましたら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。きっと素晴らしい出会いと経験が待っています。
本記事の運営者様は、弊社の開業支援サービスをご利用いただき、現在も地域で愛されるグループホームを運営されています。


